【実体験】大型トレーラーへ商品車を積むときに気をつけていること7選|荷姿づくりの難しさ

大型トレーラー

はじめに

こんにちは、トラさんです。

私は現在、大型トレーラーの陸送ドライバーとして働いています。

大型トレーラーの仕事では、運転技術だけでなく、商品車を安全に積み込む技術も必要です。

大型トレーラーは一度に多くの商品車を運べますが、ただ空いている場所へ順番に積めばよいわけではありません。

積む車の大きさや形、高さ、長さによって、完成したときの荷姿が大きく変わります。

積み方を間違えると、

「車同士の間隔が足りない」
「全高が高くなりすぎる」
「荷台から車が出すぎる」
「曲がったときに周囲へ接触する危険が増える」

といった問題につながります。

また、積み込みが終わったあとに積み直すことになると、大きな時間のロスになります。

この記事では、現役の大型トレーラー陸送ドライバーである私が、商品車を積み込むときに気をつけていることを、実体験をもとに7つ紹介します。

会社やトレーラーの形によって違いはありますが、大型トレーラーの陸送に興味がある方の参考になれば嬉しいです。


① 積む前に商品車の大きさを確認する

商品車を積み込む前に、まず確認するのが車の大きさです。

同じ乗用車でも、

  • 全長
  • 全幅
  • 全高
  • 最低地上高
  • 前後のオーバーハング

は車種によって違います。

コンパクトカーと大型SUVでは、必要になるスペースがまったく違います。

車の大きさを考えずに積み始めると、最後の車を積むスペースが足りなくなったり、車同士の間隔を確保できなくなったりします。

そのため、積み込みを始める前にすべての商品車を確認し、どの車をどこへ積むかを考えることが大切です。


② 積み込む順番を最初に考える

大型トレーラーへの積み込みでは、車を積む順番が重要です。

途中まで積んでから、

「この車はここへ入らない」
「先に別の車を積むべきだった」

と気づいても、簡単には直せません。

すでに積んだ商品車を下ろし、最初から積み直すことになる場合もあります。

そのため私は、積み込みを始める前に、完成した荷姿をある程度イメージするようにしています。

大きな車をどこへ置くのか、高さのある車をどこへ積むのかを考え、できるだけ積み直しが起きない順番を決めます。

積み込み前の数分の確認が、作業全体の時間短縮につながります。


③ 車同士の間隔を確保する

商品車を積むときは、車同士の間隔を必ず確認します。

停車している状態では離れて見えても、走行中はトレーラーが上下左右に動きます。

道路の段差やカーブ、ブレーキなどによって荷台が動くと、商品車同士が接触する危険があります。

特に確認するのは、

  • 前後のバンパー
  • ルーフ
  • スポイラー
  • ミラー
  • マフラー周辺
  • 荷台の支柱や可動部分

です。

商品車はお客様の大切な車です。

積載台数を優先して間隔を詰めすぎるのではなく、走行中の動きまで考えて安全な間隔を取る必要があります。


④ 完成した荷姿の高さを確認する

大型トレーラーでは、積み込み後の全高を常に把握しておく必要があります。

高さのあるSUVやミニバンを上段へ積むと、完成した荷姿が高くなります。

その状態で高さ制限のある道路へ入ると、商品車や荷台を歩道橋、標識、トンネルなどへ接触させる危険があります。

また、普段通っている道でも、歩道橋の工事などによって一時的に高さ制限が低くなっている場合があります。

積み込みが終わったら、

  • 現在の全高は何メートルか
  • 通る道路に高さ制限はないか
  • 工事による規制がないか
  • 路上の木が低く張り出していないか

を確認します。

大型トレーラーでは、積み込み作業と走行ルートを別々に考えるのではなく、完成した荷姿で安全に通れる道まで考えることが重要です。


⑤ 荷台前方へ積む車の位置を確認する

大型トレーラーでは、荷台前方へ積む車の大きさや位置にも注意が必要です。

荷台の前側に車体の長い車や大きな車を積むと、トラクタ側との距離や周囲の構造物との間隔が変わります。

また、同じトレーラーでも、前方へ積む車によって曲がるときの感覚が変わることがあります。

そのため、毎回同じ感覚で運転するのではなく、その日に何をどの位置へ積んでいるのかを把握しておく必要があります。

積み込みが終わったら、実際に曲がったときの動きも考え、周囲へ接触する危険がないか確認します。


⑥ タイヤの位置と固定状態を確認する

商品車を積み終えたら、タイヤの位置と固定状態を確認します。

商品車が正しい位置へ載っていなかったり、固定が不十分だったりすると、走行中に車が動く危険があります。

確認する内容は、

  • タイヤが決められた位置へ載っているか
  • 車体が左右へ寄っていないか
  • 固定器具が正しく掛かっているか
  • 緩みがないか
  • 荷台の可動部分と接触していないか

などです。

一度固定したから大丈夫だと思い込まず、出発前にもう一度確認します。

長距離を走る場合は、休憩時にも積載状態を目で確認することが大切です。


⑦ 積み込み終了後にトレーラー全体を一周する

すべての商品車を積み終えたら、すぐに出発するのではなく、トレーラーの周囲を一周して確認します。

運転席から見ただけでは、気づけない部分があるからです。

私は主に、

  • 車同士の間隔
  • 商品車と支柱の間隔
  • 全体の高さ
  • 前後のはみ出し
  • 固定器具
  • 荷台の格納状態
  • 忘れ物や置き忘れ

を確認します。

積み込み作業中は、一つの部分へ意識が集中しやすくなります。

最後に少し離れた場所から荷姿全体を見ることで、不自然な部分や危険な箇所に気づくことがあります。

時間に追われている日でも、この最終確認を省略しないことが大切です。


積み込みは経験だけでなく毎回の確認が大切

商品車の積み込みは、経験を重ねるほど作業が早くなります。

車の大きさを見ただけで、どの位置へ積めそうか判断できるようにもなります。

しかし、経験が増えたからといって、毎回同じように積めるわけではありません。

積む車の組み合わせや台数、車種はその日によって違います。

慣れてきた頃ほど、

「いつもと同じだから大丈夫」
「このくらいなら問題ないだろう」

という思い込みに注意する必要があります。

大型トレーラーの積み込みでは、経験を生かしながらも、毎回ゼロから確認する意識が大切だと感じています。


積み直しを恐れて無理に積まない

積み込みの途中で予定どおりに収まらないこともあります。

そのようなとき、時間がもったいないからと無理に詰め込むのは危険です。

商品車同士の間隔が足りなかったり、完成した荷姿が高すぎたりする場合は、積み直したほうが安全です。

積み直しには時間がかかりますが、走行中に事故や商品車の損傷を起こすよりはるかに良いです。

予定より時間がかかっても、安全な荷姿を完成させてから出発することが一番大切です。


まとめ

大型トレーラーへの積み込みは、ただ商品車を荷台へ載せる作業ではありません。

私が特に気をつけていることは、次の7つです。

  1. 積む前に商品車の大きさを確認する
  2. 積み込む順番を最初に考える
  3. 車同士の間隔を確保する
  4. 完成した荷姿の高さを確認する
  5. 荷台前方へ積む車の位置を確認する
  6. タイヤの位置と固定状態を確認する
  7. 積み込み終了後にトレーラー全体を一周する

大型トレーラーは一度に多くの商品車を運べる反面、積み方によって全体の高さや長さ、走行時の動きが変わります。

経験を積むことも大切ですが、慣れによる思い込みを避け、毎回確認することが事故防止につながります。

安全な荷姿を作り、商品車を傷つけずに目的地まで届けることが、陸送ドライバーの大切な仕事です。

これから大型トレーラーの陸送ドライバーを目指す方に、積み込み作業の難しさと重要性が伝われば嬉しいです。

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