はじめに
こんにちは、トラさんです。
私は現在、大型トレーラーの陸送ドライバーとして働いています。
前回の記事では、大型トレーラーへ商品車を積み込むときに気をつけていることを紹介しました。
陸送の仕事では、安全に積み込むことはもちろん大切ですが、目的地へ到着したあとの荷下ろし作業も同じくらい重要です。
長時間の運転を終えて目的地へ着くと、早く作業を終わらせたい気持ちが出ることもあります。
しかし、疲れているときほど確認不足や操作ミスが起こりやすくなります。
商品車を荷台から下ろすときには、
「周囲に人や車がいないか」
「下ろす順番は間違っていないか」
「荷台の角度に問題はないか」
「商品車の下回りを擦らないか」
など、確認しなければならないことがたくさんあります。
この記事では、現役の大型トレーラー陸送ドライバーである私が、商品車を荷下ろしするときに気をつけていることを、実体験をもとに7つ紹介します。
会社やトレーラーの形、荷扱い場所によって違いはありますが、陸送ドライバーを目指している方の参考になれば嬉しいです。
① 荷下ろしを始める前に周囲を確認する
目的地へ到着したら、すぐに商品車を下ろし始めるのではなく、まず周囲の状況を確認します。
荷下ろし場所の近くには、
- 歩行者
- 店舗の従業員
- お客様
- 駐車中の車
- 出入りする車両
- 障害物
がある場合があります。
特に店舗やオークション会場では、周囲でほかの人も作業していることがあります。
荷台を動かしたり、商品車をバックで下ろしたりするときに、人や車が近くへ入ってくると危険です。
そのため、作業を始める前にトレーラーの周囲を確認し、安全に商品車を下ろせるスペースがあるかを確かめます。
荷下ろし中も、最初に確認したから大丈夫だと思わず、周囲の変化に注意することが大切です。
② 下ろす車と順番を間違えない
大型トレーラーには複数の商品車を積んでいるため、どの車をどこで下ろすのかを間違えないように確認します。
納車先が複数ある場合、下ろす車を間違えると、その後の仕事に大きな影響が出ます。
また、積み方によっては、目的の車を下ろすために先に別の車を動かさなければならない場合もあります。
そのため荷下ろし前には、
- 今回下ろす商品車
- 車両の置き場所
- 下ろす順番
- ほかの車を動かす必要があるか
を確認します。
思い込みで作業を始めず、車両情報を確認してから動かすことが大切です。
少しの確認を省略したことで、積み直しや大きな時間のロスにつながることもあります。
③ 固定を外す前に荷台の状態を確認する
商品車を下ろす前には固定器具を外しますが、その前に荷台や商品車の状態を確認します。
走行中は道路の段差や振動によって、積み込み直後とは状態が変わっている可能性があります。
固定を外す前に、
- 商品車が左右へ寄っていないか
- タイヤの位置に問題がないか
- 荷台や支柱へ接触していないか
- 固定器具へ強い力がかかっていないか
- 周囲に危険な部分がないか
を確認します。
何も確認せずに固定を外すと、車が予想外に動いたり、固定器具が外れた反動で危険が生じたりする可能性があります。
荷下ろし作業では、固定を外す前の確認も重要です。
④ 荷台の角度と商品車の下回りに注意する
商品車を下ろすときは、荷台の角度にも注意します。
車高の低い車や前後のオーバーハングが長い車は、荷台の傾斜によって、
- フロントバンパー
- リアバンパー
- 車体の下回り
- マフラー
- サイド部分
を擦る可能性があります。
見た目では大丈夫そうに見えても、タイヤが傾斜へ差しかかった瞬間に車体の角度が大きく変わることがあります。
そのため、商品車の形や車高を確認し、必要に応じて荷台の角度を調整します。
積み込み時に問題がなかったからといって、荷下ろしも同じ感覚で大丈夫とは限りません。
荷下ろし場所の地面の傾斜や段差によっても条件が変わるため、毎回確認する必要があります。
⑤ 商品車をゆっくり動かす
荷台の上では、急なアクセル操作やブレーキ操作をしないようにします。
大型トレーラーの荷台は乗用車が走る道路よりも狭く、左右に支柱や枠があります。
少しハンドル操作を誤るだけでも、
- タイヤが端へ寄る
- ホイールを傷つける
- ミラーや車体を支柱へ接触させる
- 前後の車へ接触する
危険があります。
そのため、商品車はできるだけゆっくり動かします。
早く下ろそうとしてスピードを出しても、事故を起こしてしまえば、さらに多くの時間がかかります。
荷台の上では焦らず、車の位置を確認しながら慎重に操作することが大切です。
⑥ 荷台から地面へ下りる瞬間に注意する
商品車の荷下ろしで特に注意が必要なのが、荷台から地面へ下りる瞬間です。
タイヤが荷台から地面へ移るときは、車体の角度が変わりやすくなります。
また、荷下ろし場所によっては、
- 地面に段差がある
- 路面が傾いている
- 雨で滑りやすくなっている
- 砂や砂利がある
- 周囲のスペースが狭い
こともあります。
商品車の後方だけを見ていると、前方や側面が障害物へ近づいていることに気づかない可能性があります。
荷台から完全に下りるまでは気を抜かず、車体全体の動きを意識することが重要です。
⑦ 荷下ろし後に商品車とトレーラーを確認する
商品車を地面へ下ろしたら、それで作業終了ではありません。
決められた場所へ商品車を移動させたあと、車両の状態を確認します。
主に確認するのは、
- 車体に傷や接触跡がないか
- タイヤやホイールに問題がないか
- ミラーが正しい状態か
- 車内に忘れ物がないか
- 指定された場所へ置けているか
などです。
さらに、すべての荷下ろしが終わったあとは、トレーラー側も確認します。
- 固定器具を回収したか
- 荷台を元の位置へ戻したか
- 可動部分を格納したか
- 道具を置き忘れていないか
- 出発できる状態になっているか
を確認してから次の仕事へ向かいます。
荷下ろし後の確認まで含めて、一つの作業だと考えることが大切です。
長時間運転のあとほど焦らない
長距離運行では、休憩を含めて約8時間走ったあとに荷下ろしを行うことがあります。
長時間運転したあとは体も疲れ、集中力も落ちています。
「早くホテルへ行きたい」
「早く会社へ帰りたい」
「次の積み込みへ向かわなければならない」
という気持ちが出ることもあります。
しかし、疲れているときに焦ると、普段なら気づける危険を見落とす可能性があります。
運転を無事に終えたとしても、最後の荷下ろしで商品車を傷つけてしまえば、運行を安全に終えたとはいえません。
疲れているときほど一つずつ確認し、普段より慎重に作業することが大切です。
雨の日や夜間はさらに慎重に作業する
荷下ろしは、必ず明るく天気の良い日に行えるわけではありません。
雨の日は荷台や足元が滑りやすくなり、商品車の窓やミラーも見えにくくなります。
夜間や早朝は周囲が暗く、荷台の端や障害物を確認しにくいことがあります。
そのような状況では、
- 作業灯を使用する
- 足元を確認する
- 普段より速度を落とす
- 見えない部分を無理に進めない
- 必要なら一度降りて確認する
ことが大切です。
天候や明るさによって作業条件が変わるため、毎回同じペースで荷下ろしをしないようにしています。
荷下ろしまで安全に終えて仕事が完了する
陸送の仕事では、目的地へ到着しただけでは仕事は終わりません。
商品車を傷つけず、指定された場所へ正しく下ろして、初めて輸送が完了します。
大型トレーラーの運転には大きな責任がありますが、積み込みや荷下ろしにも同じように責任があります。
一つひとつの確認は地味に見えるかもしれません。
しかし、その積み重ねが事故や商品車の損傷を防ぐことにつながります。
まとめ
大型トレーラーからの商品車の荷下ろしは、積み込みと同じように慎重さが必要な作業です。
私が特に気をつけていることは、次の7つです。
- 荷下ろしを始める前に周囲を確認する
- 下ろす車と順番を間違えない
- 固定を外す前に荷台の状態を確認する
- 荷台の角度と商品車の下回りに注意する
- 商品車をゆっくり動かす
- 荷台から地面へ下りる瞬間に注意する
- 荷下ろし後に商品車とトレーラーを確認する
荷下ろし作業は、長時間運転のあとや、時間に追われている状況で行うこともあります。
そのようなときほど焦らず、最後まで安全確認を続けることが大切です。
商品車を無事に目的地へ届け、傷をつけずに荷下ろしを完了させることが、陸送ドライバーの大切な役割です。


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